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神が創り出した海岸線

神が創り出した海岸線

出雲国風土記 いずものくにふどき 』の「国引き神話」では、出雲平野の北にそびえる山塊と西を縁取る砂浜は、巨大な神ヤツカミズオミヅヌが、海の彼方から引き寄せた「国(土地)」と使った「綱」とされています。

また、砂浜と山塊の境に位置する浜は、オオクニヌシが高天原の使者タケミカヅチと会見して、国を譲り渡すことを承諾した『古事記』の「国譲り神話」の舞台として知られています。西方の海に弓なりに開くこの海岸線は、滑らかな砂浜から岩肌がむき出しの荒磯へとダイナミックに変化し、まさに神業によると例えられるにふさわしい景観です。

これらの海岸線は、今ではそれぞれ「稲佐の浜」や「日御碕」の名で親しまれており、いずれも日本海に沈む夕日の絶景エリアとして人々に愛されています。

しかし、出雲の人々がいにしえからこの地で日の入りにちなんだお社である「 天日隅宮 あめのひすみのみや 」と「 日沉宮 ひしずみのみや 」を祀り、夕日に畏敬の念を抱いていたことはあまり知られていません。

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